シロシメジ(食)
基本情報
- 傘色 乳白色~白褐色、傘中央部に周りより濃い白褐色~褐色
- 傘面 5~12cmで半球形。まんじゅう型。栽培椎茸のイメージ。
- ヒダ 垂生、ヒダ面は並んで蜜。傘色。
- ツバ なし
- 柄 傘直径と同じぐらいの長さ。太く、しっかりしている。栽培椎茸のイメージ。
- 場所 広葉樹、針葉樹の混交林。菌根菌。土、落ち葉表面や、腐食した地中の朽木など。
- 匂い 一般にキノコやシメジに抱くいい香り。
- 時期 秋
- 別名 ヌノビキ
特徴
里の山林でよく土中から出てくるのを見られるようだが、里の山林に訪れることはあまりないのでそちらは知らない。過去に採ったものはすべてブナの森か、ブナと広葉樹と針葉樹の混交林。腐食した土中の木(おが屑)から出ていた。朽木にもみっしりと白い菌床が広がり、そこからも出ていたのもあり、すべて土中からって訳でもないようだ。一見、白色が鮮やかすぎるので、テングダケをイメージしてしまうものの、柄や傘の形はシイタケそっくりでとてもキノコな雰囲気である。似たような森に生えるブナシメジと少し似るが、柄も傘もずっと肉厚、傘にもブナシメジ特有の大理石模様がないので違いが分かる。柄からもそっという感じで引っこ抜ける。香りを嗅いでみるとキノコ―!な香りで芳しい。成菌の柄の周りに幼菌がでていることもあり、株となって生えるものもある。
見分け方、同定
朽ちた倒木や土から出ている。2~3個だけ出てくるものをあまりみたことはなく、出るときは同じ場所から5~数10単位でぼこぼこ出ている。
- 全体的に白~乳白色、虫がつきにくく成菌でぼろぼろにはなっていない。大きくなると傘中央部に白褐色のシミ。
- 傘、柄、がしっかりしておりシイタケと似た形。
- 成菌(5cm以上)になると傘は縁をのぞいて平。縁はヒダの裏面側に湾曲しており、ひっくり返せば縁が反り返ったお皿のようになる。ヒダは蜜に垂生に並ぶ、中央にぶっとい柄となる。
松林など松があればシロシメジという判断材料もあるらしいが、もっぱら広葉樹林でキノコを探すので分からない。
似たキノコ
シロハイイロシメジ(可食)
残念ながらまだ見たことがない。似たような環境に生える。色も似ている。以下は詳しい人による解説を聞いたものである。
柄の根元がもっこり膨らんでおり、ニラのような匂いがすればシロハイイロシメジ。可食だが、念の為に塩漬け一週間程度して塩抜きして食べることを推奨する。塩漬けは、キノコを適当に切ってからそのまま湯がいて、瓶で飽和塩水につけておくか、塩をまいてジップロック冷凍、または、瓶に塩と一緒に保管。水で塩抜きしてから食べる。
同定の材料はいくらかあるようだし、人によっていろいろ判別方法があるようだが、個体差も考えると完全な同定は難しそうだ。菌糸同定でもしない限り完璧にはできなそうに思われる。よって、個人的には、キノコのいい匂いがしなければ、臭いと感じれば、ハイイロシメジ、シロハイイロシメジの可能性が残ることから取らない。
ハイイロシメジ(毒)
これも見たことがない。傘全体が褐色に近い白(灰色)でこのへんがシロシメジと違う。シロシメジはシミのように色がつく。また、にんにくのような匂いと検索するとあるが分からない。いいキノコの香りのものを取ってれば間違いはないだろう。
後処理、保存
大きなゴミ等を取ってそのまま茹でて食べるなら、軽く洗ってさらにゴミ取り。保存するなら下茹でしてゴミをしっかり取り、適当に切ってから、ジップロック冷凍。
味
★★★☆☆ よい食感
調理(簡単きのこ汁の素麺)
- 取ってきたまま、大きなゴミだけ取ってそのまま沸騰したお湯で湯がく。※水洗いしてゴミ取りをしない。
- お湯はその後、だし汁にするので適量で。
- キノコがしんなりしてきたら火から下ろす。(5分程度)
- キノコはザルにいれて石づきとゴミを取る
- お湯はザルで濾す。底に溜まった細かいゴミは入れないで捨てる。その程度でよいが、気になるならさらにキッチンペーパー等で濾す。
- 素麺を茹でる。だし汁は麺つゆ、白だし、岩塩少々。
- ネギや鰹節を乗っけて出来上がり。
検索用:キノコ図鑑