畑をめぐる冒険 – 去年 –
実を言うと、僕らは去年も、
くだんの畑を探していた。
この文面を読んだ僕らは、
1つのメッセージを受け取ったからだ。
楽にキノコ採れるのが何年か続くと、なんか物足りなさを感じるようになるのですね。
キノコを探して森を彷徨ったり、登山中に偶然だったり、キノコを見つけた時の胸の高まりが感じられなくなるのです。沢山採りたいという欲望、見つけた時の快感を得たいという欲望・・・循環する。
ニンゲン(僕?)の欲望に終わりはないのですね。困ったものだ。
胸の高まりを欲しているらしい。
刺激を欲しているのであれば差し上げて進ぜよう。
これは挑戦状だ!
と。
しかし、昨年の捜索は困難を極めた。
―― あの○○さんのことだ、家から10分と書いてあるけれど、その通り受け取ってはだめだよ。いくつものトラップが記事に潜んでいるはずだ。絶対に”10分”は盛っているに違いない。追加であと5分から10分。20分はかかってもおかしくない!
僕らはその指針に基づき、
昨年、南川ダム~難波の一体を駆けずり回った。
地図にない作業道もくまなく探した。
あんな狭い範囲に関わらず、
日暮れまで這いずり回った結果、
その日の走行距離は100kmを超えた。
僕らはあほだ(笑)
今年も畑を探す。
しかし、
今年は、○○さんを信じてみよう。
あの一本気で律儀な性格を。
指針は決まった。
昨年、途方に暮れた末に、辿り着いた蘭山を望める夕暮れスポット。
畑をめぐる冒険の幕が、再び切って落とされた!