ブナハリタケ(食)

基本情報

  • 傘色 白に薄っすら黄色みがかかった乳白色。老菌になると黄色が強くなる。
  • 傘面 半円~扇形で、表面は平らではなく波打ち、貝殻のような形。傘の縁も遠景ではなく波打っている。
  • ヒダ ムシロのように数mmの針のような突起がびっしりつく。
  • 柄  ほとんどなく見えない。
  • 場所 倒木、立ち枯れの主にブナなど広葉樹につく。
  • 匂い 甘い香りが強く、近くにいくと匂いで気づく人もいる。化粧品のような匂いでもあり、嫌う人もいる。
  • 時期 秋(9月、10月上旬)
  • ブナカノカとも呼ばれる

特徴

倒木、立ち枯れのブナに付き、見つかる場合は折り重なるようにびっしりとついている場合が多く、一度に取れる収穫量が10kgを越えることもしばしば。紅葉が始まる直前ぐらいから見られ葉が落ちるぐらいまでの間によく見られる。傘は非常にしっかりしており弾力がある。手でも取れるが、苔や枝、落ち葉などが入り込みやすいのでナイフで削ぎ落とすようにして下で袋を構えるようにして取るとよい。あまりにも多いので、2人でやれば、何だか落ち物ゲームをやっているような楽しさがある。虫が付きやすいキノコなので、虫がついてない新鮮なものを見つけた時に採るぐらいでよい。虫出しする場合は塩水につけて洗う。採れる時は量が多いので手でむしらず、あとで下処理が楽になるよう、苔やゴミがつかないようにナイフでキレイに取るとよい。水気が多く重いキノコなのでたくさん取る場合は絞って水気を取る。弾力のあるスポンジのようなキノコなので手で絞っても問題無い。

見分け方、同定

倒木、もしくは立ち枯れの木であること確認する。主にブナ。折り重なるようにびっしりとついている。半円形または扇形で、表面そして、傘の縁は波打つ。傘厚も1cm程度あり肉厚。柄はなく、触るとしっかりとした質感、弾力がある。白~乳白色、老菌でやや黄色みが強くなる。大きな特徴は、傘の裏にびっしりとつく数mmぐらいの針、そして、甘い香り(化粧品のような香り)。同定が難しくないので、初心者向けキノコである。一度干からびて雨で再び濡れたようなものは、特徴である針もほとんどない。味も香りもないのでスルーすべし。

似たキノコ

ヒラタケ(食)、ウスヒラタケ(食)に似ていないことも無いが、ブナハリタケはまず見間違うことはないので入門的キノコと言っても良い。上から見てると発生状況が若干似ているが、ヒダはまったく違う。ヒラタケはキノコ特有のまっすぐなヒダがある。また傘面や傘の縁が波打つような形状もしておらず綺麗な傘の形。時期と付く倒木が重なるツキヨタケにだけ注意する。

食用

虫が尽きやすいので、塩水に晒して虫を出す。黒くなりがちな硬い石づきの部分をV字にカットする。その後絞って水を切る。数日は保つ。水はなるべく沢水を使ったほうがよい。スポンジのような弾力性があり崩れたりはしない。天ぷら、和え物、油炒め、煮付けなど豊富。ブナハリタケご飯が香りも高くておすすめ。味は強くないので炒める場合は、薄く塩味を付ける程度がちょうどよい。基本的に炒めたほうがよく、パスタに合う。鍋は合わない。独特の匂いがあるので、他のキノコとごった煮のキノコ鍋にしてしまうと台無しになる。

★☆☆☆☆

 

 


初秋によく見つかるキノコだが虫のついてないものを見つけた時に採取するとよい。

 

 


ブナハリタケの特徴である傘裏のトゲトゲ

 

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