スギタケ、ヌメリスギタケ、ツチスギタケ
基本情報
- 傘色 黄褐色
- 傘面 3~10cmで、小さい時は半球型、大きくなると平らになり、縁がやや反り返る。表面には全体に褐色のササクレの鱗片が見られるが、大きくなるとササクレがなくなり鱗片も不明瞭になり、ややヌメリを帯びてくる。
- ヒダ 淡い褐色からやや緑を帯び、やがて褐色となる。ヒダは密である。
- ツバ 有り、繊維質
- 柄 傘と同じ鱗片が無数につく。ツカの色はツバより上部は淡い黄色でツバより下部は傘と同じく淡黄褐色。
- 場所 広葉樹の切り株、倒木など。
- 匂い 特に無し。
- 時期 秋
特徴
幼菌~成菌の頃は鱗片が毒々しく、時期こそ違うものの夏キノコの猛毒、テングタケ系統と雰囲気が似る。昔は食用だったが、現在は、毒性も指摘されており食は推奨されていない。アルコールとともに食べると悪酔いするとも言われる。体質によるところもあり、味もそこまでではなく、無理に食べる必要は無い。大型化するとヌメリがでてくるがその頃には食にはあまり適さない。キノコ採りをあまり知らない人にオススメしても、やだー!と気持ち悪がられる。一番の難点は痛みやすいことで、丁寧に持ち帰らないと下山時にはぐちゃぐちゃになっていることが多く、鱗片の見た目からも、持ち帰ったものの、いらねーわ、ってなってしまうことも多い。わたしは、その日、山で鍋をするときなどに採ってそのまま食す分量だけ採ることが多い。
見分け方、同定
成菌になるまでは無数の毒々しい鱗片が見られるがこれが特徴。ぱっとみテングタケ系統の毒々しさがある。同じ箇所から束生して生える傾向がある。成長したものは鱗片が取れ、傘にややヌメリが見られる。ヌメリはナメコ程ではない。
ヌメリスギタケ(食)が名前の通りヌメリがある。傘だけでなく柄もヌメリがある。倒木から生える。美味しい。
ヌメリスギタケモドキ(食)は、傘だけにヌメリがある。倒木から生える。ヌメリスギタケとともに食用で特に区別する必要もない。美味しい。
スギタケ(注)はヌメリがなく、鱗片のささくれが大きく鋭敏。倒木から生える。昔は食用だが今は毒キノコ扱い。いまだ食べてる人も多い。
ツチスギタケ(注)はヌメリがなく、草地などがから生える。食べる人もいるがあたる人もいる。
似たキノコ
特になし。似たものに、ヌメリスギタケ、ツチスギタケがある。ヌメリスギタケはスギタケと同じように倒木、朽木など。ツチスギタケは名前の通り、地面から出る。ツチスギタケは公園やぶどう畑など平地で広範囲に見られる。
食用
汁物など。酒と一緒に食すと悪酔いすることがあると言われている。生えている場所、体質によって下痢などの症状が出る。キノコに限らずどの食物もそういった違いはあるものなので、一度食ってみて合うか合わないか確かめればいい。煮ると特徴のあるボツボツの鱗片は取れてナメコとそっくりになる。ナメコと似たような味でナメコより美味しいという人も多い。ブナの広葉樹で倒木から出ているこれを見たときは採っておいて間違いない。
味
★★★☆☆ (ヌメリスギタケ、ヌメリスギタケモドキ)
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