パン屋さんの意地、パン屋さんの気迫

 

 

 

 

 

日本中が凍えた週末。

 

県境に近い山から少し下がった、標高1000m付近に付近にわれらは居た。

 

外にいると凍えそうになるほどだ。

 

外での晩飯の作成も諦めた。

 

ガソリンストーブの威力をもってもいつまで経ってもお湯が沸かないんである。

 

気温をみると-10℃。

 

ガスバーナーの方は、ガスカートリッジ表面がみるみる凍結してくるほどだ。

 

 

―――――――

 

 

美味しいモツ鍋とシメの雑炊を食べた後、われらは床についた。

 

寝る前に再び気温を見ると-13℃。こりゃ深夜はさらに冷えるだろう。

 

私は不安を抱えながら眠りについた。

 

寒くて眠れなそう・・・じゃない。

 

この寒さでも防寒装備パワーで今晩ですらホカホカである。

 

明日の朝、食当。パン食だったんである。

 

不安なのは・・・

 

パン。

 

 

―――――――

 

 

凍るだろこれ・・・。

 

不安だった。凍っちまったら悲惨な朝食になる・・・。

 

不安を感じた今回の晩は南の島の夢を見ることはなかった。

 

未明に私は不安で目が覚めた。

 

そっと枕元のパンに手を伸ばした。

 

カッチカチである。

 

((((;゚Д゚))))ワレラノパンガ・・・

 

 

―――――――

 

 

わたしのガキの頃の夢はパン屋さんだった。

 

皆に美味しいパンを配って喜ばれているパン屋さんが羨ましかったんだ。

 

小3まで、将来の夢に、パン屋さん、と記していたほど本気だったんである。

 

ここは維持を見せなければいけない。

 

パン屋さんになるという子供のころの夢に掛けて!

 

諦めたらそこで終わりなんだぜ

 

スラムダンクの安西先生だって言っていたではないか。

 

 

 

 

 

わたしは凍った朝パンという悲劇を回避すべく諦めるわけにはいかなかった。

 

 

パン屋さんの名にかけて!

 

 

―――――――

 

 

手元のパンを取り寄せ、

 

 

シュラフにもぐりこませ、

 

 

抱え込んで暖めた。

 

 

親鳥が卵を暖めるように、抱え込んでパンをちょっとずつ暖めた。

 

 

 

 

 

そのまま寝た。朝まで再び二度寝。

 

 

―――――――

 

 

翌朝

 

 

朝起きたら、ふっくらパンの出来上がり!

 

 

パン屋さんの維持を見せてやったZE☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コッペパン、マーガリン、ウィンナー、ポテトサラダ、サラダ菜、マスタード

×8

 

塩パン、マーガリン、カマンベールチーズ、トマト、キュウリ、生ハム、ブラックペッパー

×8

 

 

ゆでたまご

×4

 

 


 

 

雪訓は・・・思い出に残る、記憶にも残る、自身のためにもなる、いい雪訓でした。

 

 

 

 

 

 

  1. repertum より:

    山の中のベーカリー・クマプーでしたね。

    とても美味しかったです。パンそのものだけでなく寝袋の中で解凍してまで朝食を用意して下さった店主さんの意気込みを頂いたと思います。初日の疲れが吹っ飛ぶ食事でした。

  2. くまぷー より:

    パンの山飯はそこそこやってきたので、ここぞとばかりに気合いれました!
    ずらりと並んだパン16個、我ながら満足の出来ばいです(笑)

    また機会がありましたらメニューにいれましょう!
    今度はもう少し手際よくできるようやってみます。

この投稿はコメントできません。