極寒の夜は更けていく。

 

 

朝焼け夕焼けはスマホ撮影に限る。実際ここまで赤くないんですけどね。まぁでも、iPhoneとかSonyの記憶色調整機能はいいものだ。3ヶ月経てば脳内はこの色で置き換えられる(笑)

 


 

 

1月12日未明は、予想最低気温が記録的に低い値が出されていた。山形東部でtenki.jpでは-11℃、気象庁でも-9℃を予想するという日だった。こんな日に我々は山中にテントを担いで上がったんである。

 

 

厳冬期への備え

 

 

屋外-10℃ぐらいのときに升沢小屋泊の経験しかない私はビビっていた。ビビるあまりにいろいろ準備して持っていった。

 

 

  • ナンガのダウンパンツ(ウィンターセールで4割引だったのを去年の暮れに買った。)
  • 厚手フリース(上、行動着・寝巻き)に、薄手ユニクロULフリース(3年前に年末セールで5000円で買った。寝巻き)
  • モンベルのフットウォーマー、俗称ゾウアシ。水曜に買った。
  • モンベルのメリノウール極厚手靴下(寝巻き、二日目行動時着用)

 

 

 

 


準備万端である。これで厳冬期山中泊ができないというなら私には出来ない。だって容量的にもう無理!

 

 

 

当日


山頂を前にした尾根で飯を作り、酒を飲み、つつしまやかな新年会となった。テント内ではコンロが燃え、あまり寒くない。

 

 

 

 

夜20時。睡眠時間となった。山小屋やテント泊の就寝時間は夜8時が基本である。私はいそいそとダウンを着込んだ。着込んだら・・・むわっ!っと体が温かい。なんだと!?これシュラフなくても寝れそうだぞ!?エアーテントすらいけてしまうんではないか!!?気温は!?外に温度計を置いてみる。-10℃近く。

 

 

 

 


まぁ未明にかけて一気に冷えるんだろうと、シュラフにくるまる。もっこもこである。

 

 

 


 

 

 

同泊の皆さんも寝る準備を始めていたが、その中、数分おきに私は一人叫んだ。

 

 

 

 

あっつ(暑っ)!

 

 

 

あつっ!

 

 

 

あっつい!

 

 

 

 

皆、苦笑している。

 

 

 

それ、シベリアでも寝れるから。

 

 

 


 

 

 

私は深夜、夢を見た。

 

 

 

とても平和で心地よい夢を。

 

 

 

灼熱の太陽の下、私は砂浜で日光浴をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

あっつ!

 

 

 

南の島にる私はあっつい中で泳いでる夢を見ながら、標高1000mの極寒の中すやすやと一回も起きずに寝ていた。

 

 

 

あっつ!

 

 

 


 

 

 

あまりにも快眠で、私はいつものごとく、IBIKI、をかいた。

 

 

 

私のとなりで寝る歴戦の山ヤさんは、「いびきはいいんだよ」と寝る前に懐の広いことを言ってくれた。さすが山ヤさんは違うぜ・・・。なので、私は安心して、IBIKIをかいたんだろう。しかし、そんなことを言っていたのに、夜中、なんども私をこづいたらしい。うるせーぞ、ゴツゴツ。

 

 

 

そんなことを私は知らない。だって私がいるのは南の島だし。

 

 

 

あっつ!

 

 

 

ちなみに私はIBIKIをかくのは自覚している。だから耳栓を何個か持ってきて、同宿の人に渡すこともある。うるさかったらこれつけてね。と。そして私も耳栓を付けて寝る。だって、他人のイビキで起こされるのって癪に障るじゃないですか。

 

 

 

自己中すぎない?

 

 

そんなこと無い。無いったら無い。

 

 

―――――――

 

 

ここは宮城、山形の県境のしがない極寒の尾根。

未明に日本が冷えた日。

 

極寒の夜はポカポカと、そして、(うっさいと)ポカポカされながら過ぎていった。

 

あっつ!

 

 

(了)

 

 

 

次回の訓練山行

 

 

次回の訓練山行、私は山ヤさんに一歩近づけるかもしれない。

 

 

IBIKIのせいで。

 

 

 

 

これである。

 

 

 

 

一人、離れの家を持つことになりそうである。

 

 

 

IBIKIのせいで。

 

 

 

さむっ!

 

 

 

 

でもね。ヤマちゃんのイビキには絶対負ける。まじ寝れなかったあれ。

 

 

 

 


 

 

自分のGPVの読みを信じるべきだった。どうみても放射冷却は起きそうにない雲の出方。これ大したことないんじゃないの?と思いつつも、気象庁までもが寒河江、山形市に-9℃を出しているので一応信じた。しかし予報は外れだった。標高1000でも-10℃少し超えた程度であろう。平地最低気温もそこまでいかなかったんじゃないか?

 

あの手の雲予報のときは、そこまで放射冷却強くない。盆地は下がっても山中はそこまでじゃない。GPVもそう出していた。GPVと自分の読みを信じるべきだった。

 

おかげで、

 

 

あっつ!

 

 

 

コメントは受け付けないんだから!!!