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愛してる。

朝、神室の稜線に向かう途中


 

 

人生で初めて ”愛してる” と言われたときのお話。

 

 

2000年へと世紀が変わって程なく。産声をあげてよちよち歩きを始めたネットの世界ではチャットが流行っていた。

 

 

 

メッセンジャーと言えばこれ、というほど流行った。“アッオー”  メッセージが届いたときの呼び鈴。今も耳に残る。

 

 

夜な夜な、会ったことも、顔も知らない人とチャットを楽しんだものだ。海の向こうの人とチャットをしていたこともあった。文字会話だと発音や聞き取りでつまづくことはないので、英会話よりも簡単な面もある。ICQを通して仲良くなった人がいた。聞いてみると(というか言ってきたのだが)、香港の人で、20歳ぐらいだった私より年下の15歳。顔写真も送られてきた。かわいい子だった。私のも送ってというので仕方無く送った。

 

 

そして、告白された

 

 

 

朝、槍ヶ崎に向かう途中

 

 

“i deeply love u” と告られた。愛してる なんて人から言われたことは初めてだった。その初めてがイングリッシュ。文字会話。ネットを通して。海の向こうから。そして、deeply ときたものだ。なんでも、これまでの会話の内容で、優しさに惚れたんだという。日本に会いに行ってもいいかと詰め寄られた。どうしていいか分からなくなった私は、次第に・彼・との距離をおいていった(笑)

 

もうすっかり忘れてしまったことも数多くあるが、ひょんな時にこんなことを思い出す。

 

 

 

花渕山の尾根にて。根開きならぬ笹開き。

 

 

話は変わって昨晩。寝る前にLINE。友人と会話をしていた。その方も山をやっている。私はもっぱらブログだが、その人はFBを使っている。私も彼も、C ではないのだ。なぜ手間のかかるブログをやっているのかと自問してみても良くわからない。ふと疑問に思い、聞いてみた。

 

-- なぜFBをやっているの?

 

-- 所属による安堵感は人間の本能だと思います。どんな組織やどんな関わり方かはいろんな形があったとしても。

 

だそうだ。なるほど。

 

 

 

八森山からの下山途中。木漏れ日はゆらゆらと森の中をうつろう。

 

 

-- なぜ、ヤマレコやブログのようなものでなく 、FB(SNS)を使うの?

 

-- 写真を1,2枚貼って、「沈む夕日を眺めながら食べるホルモン、うまい!」 みたいな感じだけで終わるブログってないですよね。でも、大多数の人はその程度のことを伝えたいだけなんですよ。

 

 

 

八森山からの下山途中。暑い中、たくさんのタケノコを背負っての下山。汗を絞られた。

 

 

 

-- とすると、わたしは、その程度以上のことをいちいち書きたいからブログなのか。でも喜んで読んでくれている人もいるようです。

 

-- そういう人が喜んでくれるのが嬉しいんじゃないですか?

 

-- そうなのかもしれない。

 

-- 私も「夕焼けとホルモン最高だよね!」って反応があったら嬉しいですから。「やっぱり、夕焼けにはハラミだよ」みたいな反応とか。

 

 

なるほど。やり方こそ違えど、結局、人は人を求めるものだってことか。

 

 

ところで、夕焼けに、ホルモンでもハラミでも、私にとってはあまり大差が無い(笑)

 

 

 

ちなみに、また話は変わって、とある方。ネットで何やかんやと言葉を発したり、コミュニケーション取ることを好ましく思っていない。私と言えば、盛大に使ってはいるのにその意見に共感する自分もいる。文字やメールだと、日本語というものは意志の疎通が難しい面がある。微妙な言い回しや、僅かな間(ま)を持たせた沈黙、あいづち。こんな部分に頼って成り立っている部分も多いからだ。言葉にしてしまうと、勢い、言い過ぎたり、おかしなことを言ったり、汲み取れなかったり。

 

 

 

八森山からの下山途中。母に抱かれながらあがる産声。

 

 

 

文字コミュニケーションのせいだったと言うべきではないが、顔を見て話をしなかったばかりに、取り返しのつかない愚かなことをしてしまったこともある。顔が見えないネットの世界だからこそ、何かを発するのであれば、言い様には気をつけ、ひとりよがりの自分の価値観に酔いしれるようなことはないようにしなければならない。

 

 

 

 

五葉山、広大な日本庭園のような新緑風景が迎えてくれた。

 

 

 

ちなみにそのとある方は、山登りすらも好まない。ほうぼうの山をほっつき歩いている私を見るにつけ、もっと森を歩け、森の声を聞け、といつもお叱りになる。

 

ということで、でもないのだが、今週末は山麓の森・・・かな。

 

 

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