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酢と辛子という利器

 

また利器かよ!しつこ!

 

 

と思ったあなたの心を私は読み切っている。

 

 

 

でも安心して欲しい。

 

もう利器ネタはない。

 

だいたいにして、調味料は器ではない。流石に無理がある(笑)

 


 

 

下山後の楽しみ

山から下山した後の楽しみといえば温泉と飯だ。あくせくと山登りをすれば体から塩分が抜ける。必然、体はしょっぱいものを欲する。山登りのあとに、ラーメンや餃子を好む人が多いのはそういう訳なのだろう。ここで カーッ とビールでも飲みながら食べられれば最高なのであるが、自動車移動による日帰り登山がほとんどなのでそういう訳にはいかない。ともかく、遠くの山へ行ったら、その地の店で、その地のものを食うというのは山登りの1つの楽しみでもある。ただし、街や旅行での外食とは異なり、登山口からの帰路に近くなければならなく、また、あまりに遠いと高揚した気分が冷めてしまうのでよろしく無い。したがって、下山後のうまい飯情報は貴重である。

 

山友達のヤマちゃんは、美味い店の情報に精通している。なんたって、あそこのソースカツ丼が食いたいから安達太良に行こう、とか、そんな理由で行く山を決めたりする人である。しかも大食い。餃子30個とか食べる。いろいろありえない。

 

 

かつて、そんなヤマちゃんに、船形山から下りた後の美味い店情報を聞いたことがあった。そのうちいくつか出てきたうちの1つが、大和町の四川チャイナである。

 

 

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四川チャイナの五目あんかけラーメン

行ってみた。メニューにはいろいろあったが、試しに五目あんかけラーメンにしてみた。

 

・・・が、そこまで美味くない。もちろん美味しいのだが、また食いに来ようってほどじゃない。というのも、五目あんかけといえば、私は、最寄りの店で大変好きな店を知っていて、しょっちゅうそこで食っている。その店の五目あんかけが大好物なのだ。それと比べると負けているように思う。

 

私は容赦ない評価を下した。

 

四川チャイナはダメであると。

 

その後いくことはなかった。

 

 

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四川チャイナ来訪。

それから1年ぐらい経ったであろうか。四川チャイナを再び訪れる機会が生まれた。須金岳に行った帰りに、食べて行かないかと誘われたのだ。

 

あの店にまったく好印象を持っていない私。

 

--- ”あそこ、全然いい印象が無いんですけど美味しいんですか?”

 

--- ”えー!? ホイ麺食べた? あそこのホイ面は美味いよ!

 

--- ”そうなんですか!? では行きます!”

 

現金な男である。しかしホイ麺。なんだそれは。よくわからんけど食ってみようではないか。見せてくれたまえ、ヤマちゃんがオススメした店の真の実力というやつを!

 

 

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ホイ麺にハマる

 

美味かったのだ。

 

 

ホイとはあとになって知るが、あんかけのことを指すらしい。五目あんかけとはまた違う、中国料理に近いあんかけなのかもしれない。酢が効いていて独特。山登り後のラーメンとしては絶品であった。そして、例に漏れず、ホイ麺にはまった。ことあるごとにホイ麺を四川チャイナに食べに行く。ホイ麺を食べに来たのだから、注文はホイ麺に決まっている。何人で行こうと、席につく前に、お冷やを置こうとする店員に即座に声をかける。

 

--- ”ホイ麺、4つね。”

 

同席する人のメニューを見たいという意見なんか聞かない。文句の言いたそうな顔をしているが、ちょっと思い出して欲しい。私は、”ホイ麺を食べに行こう”、と誘ったのだ。それで付いてきておいて何を文句を言う余地があろうか。さあさっさとホイ麺を食いたまえ。

 

 

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ヤマちゃんに問う

 

--- 実は、低評価の断を下していたのですが、ホイ麺で生まれ変わりました。ホイ麺最高ですね。あれしか食ってません。

 

--- そうですか? 俺は、毎回、五目あんかけ焼きそばですね。今度もう一度、ホイ麺食べてみますね。

 

 

なんだと・・・

 

あの五目あんかけ焼きそばを毎回食っているだと。ヤマちゃんのグルメ度は大したことないな・・・と心の中でぼやく。ホイ麺の評価が上がり、やまちゃんのグルメ度評価が下がった。

 

 

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それから一ヶ月ヤマちゃんから報告が来る

--- 食べてきました。ホイ麺。旨いですけど、やはりローテーションは、五目あんかけ焼きそば、五目あんかけ焼きそば、五目あんかけ焼きそば、五目あんかけ焼きそば、ホイ麺、五目あんかけ焼きそば、五目あんかけ焼きそば、五目あんかけ焼きそば、五目あんかけ焼きそば、麻婆麺、五目あんかけ焼きそば、五目あんかけ焼きそば、五目あんかけ焼きそば、五目あんかけ焼きそば。ぐらいですね。

 

五目あんかけ推し、変わらず!

 

ってか、長すぎ!どんだけ食うの!? いったいそれ、どのぐらいの期間で食べちゃうの!?

 

まあ、そんなことはどうでもいい。

 

--- 五目あんかけ焼きそば、そんなうまいですか? 自分の知ってる店と比べてもそれほどじゃないんですが。

 

--- 酢と辛子をいっしょに頼むんですよ。頼まないと出てきません。酢をかけて、少しずつ辛子を箸につけながら食べるんです。最高です。

 

なんだと!

 

そういうことは最初に言ってくれ!!
 

 

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再び試す五目あんかけ焼きそば

そして、先日、一緒に食いに行ってきた。

 

結果から言おう。とんでもなく美味かった。五目あんかけに酢と辛子をつけて食べるという発想が無かった。あんかけの濃厚なモッタリ感が酢をかけることによって相殺される。一転、清涼感漂う五目あんかけに生まれ変わる。そして、パンチの消えてしまったあんかけを、辛子によって復活させる。

 

これは旨い。最高だ。四川チャイナ、五目あんかけへの評価は誤りだった。許して欲しい。俄然、評価うなぎ登りの四川チャイナ、五目あんかけ。面目一新である。

 

 

そして、ヤマちゃんよ。悪かった。もう疑いません!

 

 

今後数ヶ月、四川チャイナ、五目あんかけ焼きそば通いが始まるだろう。

 

 

今度は常連のフリをしてかっこよくこういうのだ。

 

 

--- ”五目あんかけ焼きそば3つ、酢と辛子お願いね。”

 

 

席に付く前に注文することは言うまでもない。

 

 

 

四川チャイナ、酢をたっぷりかけた五目あんかけ焼きそば。箸に辛子をちょいちょい付けながらこれを食す。

 

 

7 件のコメントがあります。

  1. はっきり言ってこれは邪道です。
    最初から出されたオリジナルの味を、テーブルの上にない調味料で変えてしまっては、その店の正当な評価とは言えないと思いますよ。
    でも少しは興味ありです。

  2. 五目あんかけの美味しい店ってどこですか?四川チャイナの近く?
    今度、四川チャイナにいったら五目あんかけ焼きそば食べてみようと思います。

  3. おお!これはまた別の視点からのご意見ですね!なるほど、そうする店の評価というのも確かに。

    そういえば、店ででてきたものを味付けするのってあまりにも薄い(まずい)とかそういう時だけでだったような気もします。
    その昔、中国人の先生と四川あたりだったからな、一度だけ現地の、普通にある飯屋に行ったことがあるのですが、あまりに味がすごくて皆食べられず。

    その時、その先生は調理人に一言。
    あれこれこうしてくれ(中国語) といって、皿を持っていかせ、そのままそれを再度味付けを変えて出させてきました。
    そういうのは普通なんだそうです。一から作り直すのではなく出てきたものを味付けを変えさせるそうです。

    ここでどうするかが調理人の腕の見せ場なのだよ。と言ってました。あくまで調理人に作らせていました。とすると、確かにそのご意見は一理ありますね。

    これは、今度一つ、酢多めで、辛味を何かしら入れて作ってみてくれないかと頼んでみようと思います。
    それでやってくれないようなら、まあそこまでかもしれません。

    話はそれますが、その時、別の日に。インディジョーンズででてきた、さ◯のあれのシャーベットをたべたことがあったり。あれやこれやを食べたり(ちょっと日本ではいろいろありそうなので書くことができません)。なかなかものすごい経験をした中国での一ヶ月の滞在でした。ただ、中国は外からみるといろいろあって、食事や衛生面、品質はどうも・・・とみえるところもあるので、食材や食文化はかなり豊かです。新鮮な食材が山のように市場にならんでいます。まあ私は毎晩、70度を越えるすごい強い酒を飲ませれ、大変な思いをした中国でした・・。毎晩死んでいました。中国は酒を飲めなければ絶対に出世しないという頑然たる不文律のようなものが色濃く残っています。飲めなくてもいいのですが、飲むだけ飲んで倒れるのが礼儀です。飲めないからと断ったらもうお終いです。白酒という酒です。あれをひたすら半杯を繰り返すすごさは生涯忘れられません。

  4. マスさん

    河原町のぎんぱちです。ただ、わたしの好みかもしれませんのであしからず。
    五目あんけけ焼き相場(麺硬め)、と、五目あんかけラーメンを毎度、交互に頼みます。
    ライスサービスも付きます。

    ただ、おやじさんが作ってくれなくてはだめです。息子さんのときは、まだいまいち・・な評価でいます。

  5. みなさん一押しのホイ麺。と思いきや、五目あんかけ焼きそば!
    うん十年前、人に勧められ初めてオーダー。そして「酢と辛子を使うのが普通だよ」と言われ、使ってみたけど口に合わず。
    最近の味覚は、冷やし中華+マヨ+ラー油、ラーメン+酢+ラー油+胡椒。
    機会あれば、五目あんかけ焼きそば+酢+辛子(+〇〇〇)にトライしてみます。

  6. 味覚というか好みは歳を重ねるとかわっていくといいますし、今度試してみてください。

    今日のお昼にいきつけの店でいつもの五目を酢とカラシ試してみます!

  7. かつては「はわいや」という店名だったそうで、かなり古くからある店のようです

    四川周辺は美味しいラーメン屋、中華料理店などが多いので、あんかけ焼きそば以外のものを食べるときは、他の店に行きます

    ラーメンの総合力なら、こもれ美かネギっこ
    蕎麦なら、七つ母里か鈴屋
    坦々麺なら、美華か大清
    腹が減ったら、萬福のカツ丼セットか谷香亭の中華飯か豚肉土鍋飯
    ランチなら、共味のワンタンメン、チャーハンセット
    肉団子ならとみなが精肉店

    というように、「この店ではこれを食べる」ってのが完全に決まってしまっています

    身近な場所だからか、余計に新しい店やメニューを発見できないです

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