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GPSという利器

全部出してないけど、きのこ、倒木ブックマークもたくさんある(笑)


 

昔の登山を知らない私でも、山道具が凄まじく進化したのは書籍や人の話を聞いていてもよく知るところだ。大きな変化があったものといえば、キスリングからバランスの良いザック、ニッカポッカからオサレな山服、革靴から軽量登山靴、あざらし!シールから化繊シールだろうか。まあでも、そんな変化と次元が遥かに違うものがGPSではないだろうか。

 

 

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GPSのおかげ

断言できるけれども、齢40を超えて登山を始めたような私が船形山麓やら他の山を含めてあっちこっち歩いてけるのはGPSがあったればこそだ。紙地図の読図は得手不得手もあるし、なにより、一朝一夕では身に付かない。読図というのは、長い年月をかけて、地図を見たり、地図を見ながら山を歩いてこそ得られる技術だ。位置同定は、見通しの効くところであってさえ誤差はでる。しかるに、位置を把握するならば頻繁に地図を見ながら歩かなければ、いとも簡単に現在地など分からなくなる。ところがGPSを開けば現在位置は一撃で分かってしまう。

 

その昔、現場(山)での地熱絡みの試験やらフィールド調査なんかをしていたので、地図には馴染みがあった。八幡平の国見台の近くや北海道の幌尻山あたりにしょっちゅう行っていた。しかし、紙地図を片手に道なき山を歩けと言われても多分出来ない。山歩きの技術の問題もあるし、現在地同定、地形の読みも未熟だからだ。そんな私でも、あっちこっち道なき道を歩くことが出来るようになったのはGPSのおかげだ。今でこそ、船形山麓なら地形を見ながら何も見ずに歩ける場所も増えたが、そういうことを可能にしてくれたのもGPSのおかげだ。

 

 

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人気の読図特集

今でも読図の特集というのは山岳雑誌では人気らしい。これをやると雑誌の売上が上がるという鉄板企画なんだそうな。読図の講習も賑わっている。されど、読図は簡単なものではないし、すぐに身につくものでもない。さてどうするか? そんな人こそ、GPSという利器を使いこなすべきではないかと思うのです。紙地図の読図技術を放棄してもいいというのではない。GPSに慣れて、山を歩いている途中でも頻繁に現在地、そして、現れている地図や、周辺地形をしっかりみる。紙地図を持ってきているのにあまり見ることもせず、ましてや、満足に出来ない位置同定をしているぐらいなら、頻繁にGPSで現在位置を確認し、地形図を見るほうが余程いい。そして何より、そうしてこそ、地図に親しみ、地図読みのレベルアップを図れるはずだ。

 

とは思うものの、GPSを使えない方もそれなりに多いらしい。理由の1つにアプリの使い方が分からない。どれを使ったら良いかわからないといった理由があるようだ。それと、整備された一般登山道ならばそもそも活躍する場面が少ないといった事情もあるのかもしれない。使えないじゃなくて使わない。しかし何があるかわからない。紙地図が満足に使えないのであればこそ、安全のためにはGPSの携行でないかと思う。なんて書くと怒られてしまいそうではあるけれど。

 

読図の特集や講習もいいけれど、案外、GPSの使い方、アプリの使い方なんていう特集や講習は受けがいいのではないかと思ってしまう。

 

 

 

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GPSの欠点と予備

GPSに頼った場合の欠点はいくつかある。1つは、GPSに安心して頻繁にすべき位置確認をやめてしまうこと。もう1つは使えなくなった時だ。この対策はしておいたほうがいい。特に単独で歩くことが多い人はしっかりしておいたほうがいい。モバイルバッテリーの携行、使わなくなったスマホを代替機に予備で持つなどが挙げられる。

 

私の場合でいうと、単独で深山に行くときは紙地図とともに、GPSの予備も必ず持っていっている。耐久性(防水性、耐衝撃、バッテリー性能)も含めるとガーミン等の専用機器のほうが安心だ。案外知られてないのですが、GPSに通信環境は必要ありません。事前に地図を家でWIFIで読み込んでおけば大丈夫。使わなくなったスマホがあら不思議。GPS予備機になります。

 

 

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GPSを持たなくても怒られない

しかし、こんな利器がある現代においても、いまだに道迷いが遭難の相当な割合を占めるという。状況はいろいろあるだろうけれど、GPSがその時あれば、というケースはかなり多いのではないだろうか。簡単には身につかない読図技術を待つぐらいならば、GPSを使えるようにして持ち歩くこと。これこそが優先事項だと思うのだが、なかなか世間はそういう風潮になっていない。遭難した時に紙地図を持っていなければ怒られる。しかし、GPSを持っていないことで怒られることはまずない。とても不思議だ。

 

紙地図による読図を満足にできるヤマ屋さん以外、一般ハイカーは山の素人も同然だ。ましてや登山道の無い深部に分け入るべく、修練を積もうという人など極わずかだ。一般ハイカーならばこそ、GPSをきちんと使えるようにして、バックアップも含めて携行することのほうが、遭難予防の観点からも遥かに利点が多いのではないかと思うのだが。

 

 

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地図アプリとか

ところでスマホのGPSアプリはいろいろあるけれど、私は山旅ロガー&地図ロイドです。無料でも使えるけど、買い切り300円ぐらい払えばなお快適。10種類ぐらい試したけれどこれに落ち着いている。インターフェースは古臭くて使いにくいけれど、過去のトラックの保存や、呼び出し、ブックマークの利便性などが際立ち、他のアプリでは代用が効かない。

 

それとヤマレコで提供しているイマココ や ヤマメモは単独登山の多い人には有用です。家族にURLを伝えておけば、何枚か写真を撮るだけでも、遭難した時に場所と行動の貴重な手がかりになる。スマホの電源が切れても記録として残る。ヤマメモの方は、遭難した時もヤマレコユーザーであれば、アカウントから辿ることも可能。ヤマレコユーザーでなくともアカウントが分かればメモを見ることが出来る。

 

私はというとヤマレコで山行計画を作って提出している事も多く、しかも、オープンにしちゃっている。ヤマレコの方で自動でその日の夜にオープンにする仕様のようだけど、事前に分かってたほうが万が一の時に初動が早いかもしれないし、ちょびっと恥ずかしくはあるけれど何かあった時のためと思ってそうしている。

 

 

 

 

登山者たるもの

登山者たるものすべからく地図を持つべき。異論は無い。しかし30年後はどうなっているんだろうか。30年前と今とで世界がどう変わったか想像するに、30年後の “登山者たるもの、すべからく~べき”、はいったいどうなっているのか想像もつかない。スマホに関しては、大きさ(小ささ)、重さ、バッテリー、壊れやすさ、とかは30年もあれば克服していると思うんですよね。名称もおそらく変わっていることだろう。むしろ今でさえ、フォン(電話)なんて、スマホの機能の一部でしかない。熊、滑落、雪崩にも対処できるエマージェンシーエアバッグやらパワースーツ的なものも生まれているかもしれない。50年後には誰もが空を飛べて、足で山を登る人はいないかもしれない。でも、山遊び的な何かは必ず残ると思う。

 

4 件のコメントがあります。

  1. 私はガラケー時代に登山を始めたので、地図読みは独学だけど何となく覚えました

    スマホGPSは、出始めに使ったのですが、誤差があまりにひどくてすぐに使わなくなりました

    そういえば、車用ナビに地形図データを入れて登ってる人に会ったことがありますが、かなり使いやすいとのことでした

    くまぷーさんみたいな、備忘録のような使い方、とてもいいですね!

  2. 最近、衛星も増えたためか、余程の谷筋か、衛星のタイミングが悪いときでない限りずれても15mぐらいのようですよ。
    ただまあ、紙地図読みも当然ながら大事なんで、そろそろGPSはみないようにして、紙地図のみ見ながら歩く訓練をしていこうかと思っています。

    備忘録と言うか、最近、言葉が漏れ出してきます。10分少々で2000字かけるのはなかなか変人かもしれません。
    あとからの校正は大変ですが。

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