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泉ヶ岳スキー場の雪を溶かすには。

どこから見ても目立つ泉ヶ岳と泉ヶ岳スキー場。我が家の後ろに聳え、幼少の頃から何とはなしに眺めていた山である。山の上からでなくとも宮城県南であれば平地でも至る所から見つけられる山である。誰が設計したんだというぐらいどうしようもないのっぺりとした平凡な四角形なゲレンデが目立つ。しかも何を考えたか南向きだ。晴天、暖気が続くと冬でもあっという間に溶けてしまう。だがこのゲレンデのおかげで、”あ、泉ヶ岳だ!” と、かなりの遠隔地からも見つけられるのだ。遠くから泉ヶ岳を見つけると何か嬉しい気分になってしまうのは私だけであろうか。

さて、この泉ヶ岳の四角形なゲレンデの雪。あっという間に溶けるといっても、あっという間には溶けない。雪とか氷って、融解熱というのを持つだけに溶かすのは大変なのだ。それだけの熱を与えなければ溶けて水になってはくれない。家の前の道路の雪掻きが嫌で嫌で、雪にお湯や水をかけたことがある人は何となく分かっていると思う。流した水が冷えるとバキバキになり、近所周辺も合わせて道路がツルンツルンのアイスバーンになってしまい、親に大目玉を喰らってしまう。皆そんなことはやってきたはずだ。話がそれた。そういうことではなかった。簡単には溶けないのだ。水をホースでガンガンかけてやったって、お湯をかけてやったって、ほとんど溶けてくれない。

溶けないと言われてもなかなか実感がわかない。そこで例をだしてみる。雪1kgを溶かすのに必要な熱量っていうのは、水1リットルを0℃から100℃に沸騰させるのと同じぐらいの熱量を要するのだ。え、ありえない・・・!と思うでしょうが、雪や氷を溶かすには融解熱という余計な熱量が必要なので、そのぐらいの熱量を越えてやっと溶け出してくれるのです。

さてさて、じゃあ泉ヶ岳のゲレンデを全部溶かしたらどんだけ熱量がいるの? 良い子はそんなことを考えるのではないだろうか。NHK理科教室1年生のなんだろう君。みんなの憧れだったよね?そうだよね?では、お兄さん(おじさん)がちょっと計算してみよう。

 

泉ヶ岳ゲレンデの面積はおよそ10ヘクタール。雪の深さは30cmぐらいとしよう。雪の密度は1立方メートルあたり50kg。これだけを溶かすのに必要な熱量は融解熱をいれてやって掛け算すると・・・?

 

5.0×100000000000 ジュール、最近流行りの桁を使うと、500ギガジュールという熱量になる。

 

なんかすごい数字だ。よくわからないぞ。分かりやすい例で考えてみよう。お山好きな人が冬の季節にお世話になるみんな大好きサーモス。テルモスと言っちゃ駄目だよ!歳がバレるからね!私も持っている。約1リットルだ。簡単に1リットルとしておこう。朝早く起きてお山に行く人は、キンキンに冷えた冬の水道水を沸騰させて、このサーモスにお湯を入れてと、ばたばたと出発準備をして家を出ているはずだ。私もそうだ。しかし私はずるをしている。夜のうちに沸騰させてサーモスにお湯を入れておき、朝再沸騰させるのだ。そうすると準備が少し手間がかからなくなってお得。サーモスも予熱で温まっている。これで2分余計に寝れるんだぜ!?エコ生活的には威張れないけどな!話がそれた。

 

さてサーモス1リットル分の水を沸騰させるのに必要な熱量はというと約4万2千ジュール。さあ5.0×100000000000 ジュールをこれで割ってみよう。すると?

 

沸騰サーモス100万本!

 

どうだ分かりやすいだろう。泉ヶ岳ゲレンデを全て溶かしたければ、サーモス100万本準備するだけ温めてやればいいのさ!酒の席で披露すれば、ほー!の拍手喝采間違い無し!

 

な訳はない。

 

 

 

 

そうして雪解けのしたたる水を見ると、太陽って素晴らしいってしみじみと感じるのだ。

 

 

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