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”3” という便利な数字

日常にある雑多なことは雑記にしてブログにしようという気もないし、かといって山に関する雑記はそんなにしょっちゅうあるわけでもないので、雑記は閉じることに。たまに何か書きたいことがあったらこちらに記事にでもしようかと思う。山遊びの一貫でもあることだし。

 

”3”という数字は、日常的なところから、実験や研究、そして数学の世界でもよくキーとなる数字で、うまく使うと便利な数字である。昔、大学で実験をしてたころ指導していただいた先生によく言われたものだ。

「器具を洗うなら必ず”3回”洗え」

「同じ実験も、出来るなら”3回”やれ」

「”3回”データを取って平均を取れ」

とかとか。

なぜ3回?

なぜ”3回”やるといいのか? ”3”の登場回数は多い。日常生活においても、経験的にもそういったことは多い。3回やって確かめる。3度の飯。仏の顔も3度まで。二度ある事は三度ある。そして、こと生活のことになると、3の倍数というものの登場回数は多い。60秒も3の倍数、60分も3の倍数。1日24時間も3の倍数。1年12ヶ月は3の倍数。金額のカンマは3桁ずつ入れる。音楽の音階の世界でも三の倍数から成り立つものが多い。偶数(2の倍数)だけではだめなのだ。

なぜ”3”なのか。

工業で出てくる”3”倍

少し話がそれるが工業の世界でこんな”3″がある。

とあるタンクに泥水が100リットル入っている。これをキレイにしたい。目安を元の泥を95%取り除いた時点でキレイになったとしよう。ただし、全量排水して、一回泥水を捨ててからタンクに再度水をいれることはできないという条件を課してみよう。工業的にはこういうことはよくあるのだ。

水を流し続ける、かつ、タンク内をよくかきまぜる。入れる量と同じだけ排水する。この時、タンクにあった泥が95%取り除かれるまで、いったい何リットル流せばよいか。

というお話である。

答えは、タンクの容量の3倍の300リットル流したときに95%の泥を除去できるのである。これは工業的には完全混合槽と呼ばれ、高校生でも解ける微分方程式を解いて計算すると理論的にもそうなっていることが分かる。

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”3”という数字、経験的にもよく使う数字なのだが、こうして理論的な所でもしっかりと説明することができる”3”なのである。

日常でも使える”3”

日常でも、山でも、この”3”を私はよく使っている。

  • 山で使うサーモスを水洗いする時は、水をいれてしゃこしゃこして捨てる。これを”3回”する。
  • その草を手がかりに斜面を登っていいか確かめるために、”3回”引っ張ってみる。
  • 写真を撮る時は、同じカットであっても”3回”撮っておく。

※こうやって例を出すときも”3個”、並べると格好がつくのだ。これはマーケティングでもよくでてくる話。ちなみに3の次は5個並べる、だったりする。”当店で買うとオトクな、3つの理由!”なんていう、お店のアピールもよく見ることがあると思われるが、マーケティングの中でも”3”はよく使われる数字である。

 

ヒヤリハットの”3”

また別のお話。安全面(リスク管理)でも有名な話がある。ヒヤリハットの法則(ハインリッヒの法則)だ。この手の安全管理にまつわる仕事をしている人なら誰でも知っている話だ。300件のヒヤリとした、ハッとした事例があれば、30件(正確には29)の軽微な事故がおきる。30件の軽微な事故のうち1つは重大な事故に繋がる。これらは統計的な考え方(正規分布)からもある程度説明がつく。

山での撤退

山でのリスク管理で言えば、撤退の判断というものがある。賭け事もにたものがあるが、人間、買っている状態を止める(勝ち逃げ)というのは感情的に実に難しい。負けているときに撤退を決めるのも実に難しい。なぜ難しいかといえば感情が働くからである。勝ち続けたい、負けたくない、撤退したくない。これは感情であり、覆すには大きなエネルギーを要する。

撤退ルール

ところが自分ルールを作っておくと、この感情は比較的楽に乗り越えられる。

藪漕ぎなんかで登山道以外のところを行くことが多い私の判断は、”3つ”のネガティブ要素”である。

  • 時間が押している(昼を過ぎた)
  • 何か物を落とした
  • 何か必要なものが壊れた
  • 小さな怪我をした
  • 大きなヒヤリがあった
  • 道を間違えて大きく時間をロスした
  • 天候が悪化している
  • 小さなネガティブ要素でも、それが”3つ”で、1つのネガティブ要素とする

こんな要素が”3つ”たまったら、行けそうであっても撤退。というようなルールを自分の中に作っておくと撤退は案外容易だ。そこに感情が入り込む余地を抑えることができる。もちろん、明らかに撤退すべき大きな要素がでてきた場合はそれが1つしかなくとも即時に撤退しなければならない。あくまで、行くか行くまいか悩む場合での3要素ルールだ。

せんだっての瓶石沢に向けての遡行でも、”ナタを落とした” ”予定していた計画が大幅に狂った” ”腰渡渉までするはめになった”、この3つで撤退しようと相成った。

 

”3”は便利である。

 

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とはいっても3である必要はないですけどね。微妙な状況などにおいては撤退ルールを決めておいたりすると有効なこともあるというお話です。多くの遭難記事を読んだりして遭難の仕方、防ぎ方の参考にしてきましたが、道迷い遭難等で、悪い方向へ、悪い方向へと転じて行動してしまう例でも大抵は感情に起因してるケースが多いのです。道迷いなどでは特に、かっとしたりする、焦る、怒る、といった感情が生じやすく、そこから普段とらぬ行動を取った故に遭難してしまうケースが多くあるようです。

 

熊に出会った時も、その際の行動を何かしら決めておく。回避用の道具、武器を何かもっておく、出会った時は天に身を任せると心に決めておく(笑)。とかとか。それだけでも突然それが起こったときの心理的な安定度合いはまったく違います。

 

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4 件のコメントがあります。

  1. 3の法則(民俗学)
    目をつぶったまま3回廻って座った方向に進むと、その部屋で失くした物が出てくる。
    3人の周りを3度左に回ると、その人は死ぬ。
    工学博士のくまぷーさんには無縁でしたね(笑)

  2. こんにちは!

    ちょっと失くしたものをそれで探してみようと思います(笑) 繰り返す、ということになるとやたらと登場機会の多くなる”3”です。それは数学や工学の世界だけではなくいろんなところに出現するから意味があるのではないかと思います。

    何より長島の”3”ですし(^o^)

  3. くまぷ~師匠、こんばんは。

    亀コメントですが、少しでも元気になられて良かったです~♪

    撤退のタイミングの話は、結構参考になりましたよ。
    リスクが3つ重なったらというルールを決めれば、悩まず即断できますもんね!

    僕は、目標を立てる時は、3つの目標を立てておありました。
    あれこれやろうとしても3つくらいが限界ですからね(苦笑)。

  4. mhさんこんばんは!

    何とか元気が出来たというか、正直、精神状態がおかしくなって、行動も暴走しまくって、いろいろぶっこわれていましたので、ようやく平静に戻ってきました(笑)

    そうですねえ、せいぜい3つですね。私の場合ですと、山、森、写真で、趣味はもう限界ですね。岩魚釣りやりたいところなんですが、そういう訳でスルー予定です。休み中にも関わらずなんだかいろいろ動いていて、実際、あんま休んでないのですが、これで仕事していたらまた止まらなくなるので、まあよかったかなと!

    また今度落ち着きましたら誘って下さい~!

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